一般社団法人山梨県建築士会
会長  渡邊 正

新年明けましておめでとうございます。皆様に於かれましては、お健やかに新年をお迎えになられたことと心からお慶び申し上げます。

さて、昨年4月1日をもちまして、山梨県建築士会は全国で一番早く一般社団法人へ移行いたしました。「会計統合」「新定款の作成」と移行作業が順調に進めてこれたのは、会員皆様方のご理解ご協力があったお陰で改めて心より感謝申し上げます。

また、第55回建築士全国大会(いばらき大会)には、各支部、青年部、女性部の皆様方にご多用のなかご参加を戴き、大会が盛大に終了することができましたこと、ブロック会の会長として心より感謝を申し上げます。

今も東日本大震災の余震は続いておりますが、昨年、私共に身近な東海地震を含めた「南海トラフ巨大地震」の想定震災域と首都直下型地震の二大地震が極めて高い確立で発生すると発表され、それに加えて本県では「富士山の噴火」についても危惧されております。これらの超巨大地震を乗り越え、被害を最小限に抑える鍵は、何より建築物の耐震化であり、その対応が急がれております。建築と地震は、深い繋がりがあり、既存建築物の耐震補強事業など建築士が果たすべく役割は数多くあると思っております。また、消費者の方々は、建築士の力やアドバイスに期待を寄せております。建築士会では、平成23年度より県、市町村と官民一体で木造住宅の耐震化への普及啓発と耐震補強工事のローラー作戦を行っており、今年度も引続き消費者の力になるよう協力させていただきます。

また、国から「一級建築士のなりすまし」事件が発表されました。今般の事件は、一級建築士の資格を有する者の問題ではありませんが、厳格な国家試験に合格し誠実に業務を行っている建築士にとっては、まことに迷惑なことです。姉歯事件以降、消費者の建築士に対する目は厳しく、その信頼の回復はまだ道半ばです。これからも社会の要請に応え、安全、安心なまちづくりの一翼を担う団体として、この難局を乗り切ってまいりたいと考えております。

本年は、厳しい中にも充実した年となりますよう会員皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。